前回の記事では、足の上げ下げなしで着れて、介護しやすいように、マジックテープを使った服の型紙を作りました。
⇒型紙の作り方(マジックテープ服)
今回は、その型紙を使ったマジックテープ服の作り方について書きたいと思います。
使用するのは、価格500円くらいの男性用LサイズのドライTシャツです。ドライTシャツは速乾性の素材で、伸縮性もあります。
このマジックテープ服は、自分で考えて作成しました。(伸縮性の生地を使うのを前提としています。)
縫い方も独自のものなので、至らない所があるかもしれません。(画像はクリックで拡大できます。)
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材料
ドライTシャツ1枚・バイアステープ(幅18mm)・マジックテープ(縫製用5cm×15cm)2枚
1.Tシャツの袖を切ります。
袖を付ける場合は、この袖部分を利用します。袖を切る際に、肩の縫い目(写真参照)も一緒に、袖側に残るように切ります。
これは袖を縫う時に、生地がほつれないようにするためです。
2.袖を切ったTシャツに型紙を配置します。
袖を切ったTシャツを、中表にして図のように広げ型紙を配置しますが、型紙がずれないように、待ち針で留めておきます。
襟ぐり見返し部分は、Tシャツの裾を使いました。少しでも縫う部分を少なくするためです。
背側の襟ぐり見返しは、Tシャツの輪を利用すると、裾が利用できませんので、図のようにして裁ちます。
配置したらチャコペンなどで型紙を描きます。この時、忘れないように縫い代を取ります。
私の場合、約1cmの縫い代を取りました。※図の紺色の部分が縫い代です。縫い代まで描けたら生地を裁ちます。
3.身頃と襟ぐり見返しを縫います。
生地を中表に合わせて身頃と襟ぐり見返しを縫います。生地を中表に合わせたら、待ち針で留めてからミシンをかけます。
4.襟ぐりに端ミシンをかけます。
襟ぐり見返しを裏返して、襟ぐりに端ミシンをかけます。
一度、アイロンをかけた方が、端ミシンをかける時にスムーズにできます。
5.肩部分を縫います。
前身頃と後ろ身頃を中表にして肩部分を縫います。
図のように、前後の身頃の幅が少し違いますが、それぞれ肩を縫い合わせてください。
6.バイアステープを縫い付けます。
首、肩以外の裁ち目にバイアステープを縫い付けます。
バイアステープは幅18mmを使用します。通常幅のバイアステープだと縫いにくいです。
7.袖を付ける場合は、ここで付けます。
袖はTシャツの袖を利用しまhttps://guruwan1124.com/すが、実際に合わせてみると、身頃の袖口とは形も幅も合いません。
生地を表にして、肩の縫い目と袖の真ん中を待ち針で留めます。そこから合わせるようにして、袖と身頃を待ち針で留めていきます。
8.バイアステープの内側を縫います。
バイアステープの内側を縫うことで、袖の上にバイアステープが被さって縫い目が見えません。(写真参照)
袖の幅が大きくても、とりあえず縫いとどまりまで縫います。
9.袖にマジックテープを縫い付けます。(袖を付けた場合)
袖を付けた場合は、ここで袖にマジックテープを縫い付けます。
袖の幅が大きくて余った場合、マジックテープを縫う前に、折り曲げる分を差し引いてここで切ります。
10.身頃にそれぞれマジックテープを縫い付けます。
型紙には、一応マジックテープの位置の印を付けていましたが、マジックテープを縫う前に、生地に待ち針など残っていないか確認した後、一度ワンちゃんに着せて、マジックテープの位置を再確認してください。
前身頃は生地の裏側にマジックテープを縫い付け、後ろ身頃は生地の表側に縫い付けます。
11.完成です。
なんとか出来上がりましたが、動いた拍子にナプキンがずれることがありました。
ナプキンがずれるとハエが寄ってきます。
⇒ハエウジ症
応用
子供用のTシャツを買ってきて、マジックテープ服の応用で、ハエ対策として、ナプキンを固定するためのシャツを作り、ドライTシャツの下に着せることにしました。
ナプキン固定用なので、丈は短く作っています。
やっとミシン作業から逃れられると思った頃、小太郎は自力で立ちあがるのに苦労していました。
立ち上がりの補助と、今後のことも考えて、介護ベルトを作ってみることにしました。
⇒型紙の作り方(介護ベルト)
⇒手作り服(介護ベルト)
マジックテープ服の生い立ち
老犬になり足腰が弱ると、着替える時の足の上げ下げが思った以上に小太郎の負担になってきました。
そこで、Tシャツとマジックテープを使って作ろうと思ったのが、マジックテープ服です。
最初に作った服は、私の古いTシャツを使用して作りました。サイズはピッタリに作れましたが、綿生地で濃い色だったからなのか、洗ったら色落ちしました。
色落ち素材を使うと、服が濡れた場合、ワンちゃんの毛に色がつくかもしれません。色落ちをするかしないかは、生地の購入前に確認することをお奨めします。
さらに綿生地は、できものから出血した時に、ナプキンがずれたら、一気に浸みてきて、ハエが寄ってきます。ハエ対策も兼ね、型紙のマジックテープ部分を少し変え、また一から作り直すことにして、出来上がったのがこの服でした。
もし、作られる方は、ドライ生地を使用する場合、少しでも引っかけると糸を引くので、ミシンをかける時に注意してください。
小太郎のように、できものがあったり、足腰が弱っていなければ、市販の服でいいと思います。
特に、仕事をされていて、老犬を介護している方は、時間が無いと思います。
私も仕事はしていましたが、小太郎が夜鳴きをするので、その待ち時間(笑)に作っていました。