五感の中で、小太郎の老化を最初に感じたのは聴覚でした。大の苦手だった雷に反応しません。
ただ、名前を呼んだら気付きます。まさか15歳にして雷に慣れた?と思った程でした。
右目が白くなってきたのは、それから二年後のことでした。
今回は、聴覚と視覚に老化が見られた時の小太郎の様子について書きたいと思います。
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雷への変化
番犬として外で飼っていた小太郎は、来客の時や家の前を人が通ると吠えますが、その他は無駄吠えしない立派な番犬でした。
ただ、雷が鳴った時はパニックになり大きな声で鳴きます。家の中に入れてみても、外に出して!と大暴れ。結局、また外へ出る始末でした。
うろうろしたりキャンキャン鳴いたりと落ち着きません。時には家庭菜園の中に座り、ハァハァ言いながら雨に打たれています。
もちろん、私も放ってはおけないので外にいますが、私がそばにいるからといって落ち着いてもくれません。
私が家の中に入り小太郎を無視していると、網戸に立ちかかり破ります。何回張り替えたかわかりません。
雷が落ちそうなくらい大きい音になってくると、車の下に潜ります。
時にはパニックになり、潜った場所とは違うところから出てきて、繋いでいるワイヤーがタイヤに絡み再びパニック、そんな感じでした。
車の下で落ち着いている時は、私も車に乗り込んで次に来るパニックに備えます。
雷の度に車中泊をしていたわけですが、その年初めての雷が鳴った時、小太郎は騒ぎませんでした。
不思議に思い、小太郎のそばへ行ってみると寝ています。せっかく寝ているので起こさなかったのですが、稲光も音も激しさを増してきました。
しばらくして小太郎は起きたのですが、うろうろする程度で鳴いたりしません。ただ、稲光には反応しているようでした。
聞こえていないのかもしれないと思い、名前を呼んでみましたがちゃんと聞こえています。まさか15歳にして慣れたのでは、と思うくらいの変わりようでした。
その後も、雷が鳴っても全く怖がらず、次の年には名前を呼んでも気付かない事が増え始めました。
⇒老化の始まり
白内障?
耳が遠くなってから約二年後に夜鳴きが始まるのですが、時を同じくして水の飲み方に変化がありました。
水を入れている容器の端っこを舐めて飲んでいます。変だなと思い観察していると、小太郎の左目が容器の中心にありました。
右目をよく見ると白くなってきています。白内障かも・・・それからは右側から撫でたりするのはやめました。
もし、失明しているのなら半分真っ暗な状態なので、身体に触れる時は声を掛けながら触れます。
散歩の時は、私が右目の代わりをするつもりで小太郎の右側を歩く事を意識するようにしました。
ワンちゃんは人間ほど視覚に頼ってはいないと言われています。しかし、小太郎の聴覚はすでに衰えています。
嗅覚も心配になり、小太郎が一番好きな食べ物を遠くに置いてみると、鼻をクンクンとさせてすぐに食べに行きました。
左目を見るとまだ綺麗に澄んでいます。知人が、白内障は早期発見すれば、進行のスピードを目薬で抑えられるし、人間の白内障の目薬でも大丈夫だと言いました。
でも、私は急いで犬用を検索。目薬は効果がないと書いている人もいましたが、ワンちゃんも十人十色(十犬十色?)だと思い、今できることをして行こうと思いました。
目薬が届いてからは毎日点眼しました。正直、効果があったかどうかはわかりません。ただ、最期の日まで左目は濁ることはありませんでした。
難聴・白内障の原因は?
難聴も白内障も老犬に限らず起こる病気です。先天性(遺伝性)のもの、後天性のものがあります。
難聴
加齢からくる難聴以外には、内耳、中耳、外耳の炎症、腫瘍、外傷、中毒、耳垢によるものなど、様々な原因があります。
白内障
加齢からくる白内障以外には、打撲などの外傷によるもの、薬の中毒によるもの、糖尿病などからくるものなどがあります。
加齢による難聴・白内障への対策・対処法は?
難聴も白内障も、どちらもワンちゃんをよく観察することで早期発見に繋がります。
難聴の疑いがある場合
少し遠くから名前を呼んでみたり、寝ている時に大きい音を出してみたり、通常との違いを確認して獣医さんに伝えましょう。
老犬でも、耳をしきりに掻いたり、耳から臭いがするなど異常のサインがある場合、炎症から起こる難聴かもしれません。
白内障の疑いがある場合
見えない側からの急なボディタッチなどは避け、声をかけながら触る事を心掛けてください。
白内障は、進行が進むと失明のおそれもあります。しかし、早期発見、早期治療をすれば、目薬や飲み薬で進行を抑えられるし、ワンちゃんに体力があれば手術も可能だと獣医さんは言われました。
状態の観察
老犬の場合、毎日のチェックが大事だと思います。見えない側、聞こえない側からの接触は、ワンちゃんにとって恐怖となります。ワンちゃんの状況に応じてチェックしてあげてください。
私の対処法
背後や右側からの接触や話しかけは避け、撫でる時は正面から声を掛けるようにしていました。左目は見えていたので、耳が遠くても認識してくれます。
耳が遠いので、言葉とジェスチャーで伝えることを心掛け、散歩に行く時は、まずリードを見せ正面から言葉で「お散歩行くよ」と言うようにしていました。
後悔したこと
小太郎の場合、難聴以外の老化は一気に来ました。それまでは年齢を忘れるくらい元気だったので、飼い主の私に老犬だと言う意識と知識が全くありませんでした。
私の一年と小太郎の一年とでは大きく違うのに・・・私が注意していれば、白内障の予防もできたと思いますし、進行のスピードも抑えられたはずです。
また、ワンちゃんのサプリメントにも、人間と同じで、目にいいサプリメントも発売されています。
おやつに配合されているものは与えていましたが、きちんと調べて、若いうちから与えておけばよかったと思いました。