小太郎が骨折をした次の日の朝、仕事を休んで、病院に連れて行くことにしました。まだ、痛み止めが効いているようで、鳴くこともありません。
⇒骨折
ただ、夜間病院では応急処置だったので、ハエウジ症の時に、親切にして頂いた先生の元に連れて行きました。
今回は、骨折によって、小太郎が寝たきりとなった時の事を書きたいと思います。
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骨折して2日目
骨折2日目のこの日は、朝から小太郎を病院へ連れて行きました。甥っ子は仕事のため、車は私の軽自動車しかありません。
後部シートを倒して、後ろからそっと乗せます。バスマットだけでは、運ぶ時に不安定なので、次の夏に向けて手作りしていた網戸の上に、バスマットを載せて運びました。
小太郎は、起きていますが、車の中でも騒がず、覇気がないように思えます。病院に着いてもおとなしくしています。
着いて聞かされたのですが、その病院では、骨折の手術は行っていないとの事でした。
ただ、今の小太郎に、手術をする体力はないように思え、先生に骨折の自然治癒は可能なのかを尋ねました。もう、それしか方法はないように思えます。
先生は、「老犬の骨折は、治るのにも時間もかかり、その間は安静にしておく必要があります。もし、手術を考えた場合、老犬なので麻酔に耐えられるどうかもわからない」と言われました。
私は、小太郎の年齢と体力を考え、手術をしないと決めました。その日は、抗生剤の注射をして、痛み止めの錠剤をもらい、ホームセンターでペットシーツを購入して帰りました。
家に帰って、小太郎に水を飲ませようとしましたが飲まず、食欲もありません。ただ、昨日の今日なので無理をするのはやめました。
同じ姿勢では床ずれが出来そうですが、患部を動かさないように言われていたので、体の下にそっと手を入れて、体ごとそっと動かすのが精一杯です。
この日は、骨折する前に食べたごはんを吐きました。夜になり、少し鳴いたので、水を口にそっと流しますが飲みません。
おやつのボーロを砕いて鼻に近づけても、食べようとしませんでした。結局、鳴いた理由がわからないまま、小太郎は朝方まで寝ていました。
骨折して3日目
朝になって、母に付き添いを代わってもらい、私は仕事に行きました。正直、仕事どころではありませんでしたが、前日も休みをもらっていたため、休ませてほしいと言えませんでした。
10時頃、母から電話があり、電話の向こうで小太郎が鳴き叫んでいるのが聞こえました。
私は、一旦家に帰り、痛み止めの錠剤を砕いて、水に溶かし、口に流し込むように与え、仕事に戻りました。
お昼休みに戻った時は、静かに寝ていたので、少し安心しましたが、15時過ぎに母に電話をしてみると、痛み止めらしきものを少し吐いたと言います。
仕事が終わって、すぐに病院へ連れて行き、先生に状態を説明すると、「吐き気止めの注射と、痛み止めの注射を打っておきます。ただ、目を見ると、昨日より覇気がありますね」と言われました。
私にはそう思えなかったのですが、そうであってほしいと強く思いました。
先生に、水もごはんもおやつも欲しがらない事と、同じ姿勢で寝ているので、床ずれが心配という事を伝えると、無理に食べ物を与えると、喉に詰まらせるので、無理はしないようにと言われました。
そして、少しでも楽な姿勢で過ごせるように、下に柔らかい座布団を敷いてみる事を薦められました。
帰り着いてしばらくは落ち着いていたのですが、その日の夜、犬かきのように前足をバタバタさせて鳴き始めました。
立ち上がれない事への苛立ちのようにも思えるのですが、撫でることしかできません。排尿、排便はしましたが、相変わらず、何も口にしていません。吐き気も強いようで苦しそうです。
次の日は祝日で、私はバレーボールの試合に借り出されていました。来れないかもしれないと連絡しましたが、人数がギリギリで、開会式には出なくていいから、試合開始時間には、どうしても来てほしいと言われました。
結局、小太郎はこの日、前足をバタバタさせて鳴く時間が多く、私は一睡もしないまま、朝を迎えました。
骨折して4日目
試合会場までは車で30分ほどかかります。2試合戦わなければならないので、短くても3時間は家に居ません。
朝、もう一度、人数が足りないのか確認しましたが、やはり、行かなければならず、小太郎を母にお願いして、試合に行きました。
続けて2試合だったので、早く済みましたが、母に電話をすると、今は寝ていると言われ、少し安心し、それでも急いで帰ります。帰り着くと、小太郎は寝ていましたので、私も仮眠を取ることにしました。
2時間くらい経った頃、小太郎の泣き叫ぶ声で起きましたが、苦しそうにしています。鳴いているのではなく、泣いているようにしか思えません。
叫び声が、私には、「助けて、助けて」と聞こえます。そして、時折ため息のように大きく息を吐きます。見ているのも辛く、代われるものなら、代わってあげたかった・・・
そして、この3日間の前足のバタバタも、立ち上がれない事への苛立ちではなく、吐き気との闘いだったように感じました。夜になると、声も小さくなり、前足のバタバタもしません。体力もなくなってきたように思えました。
小太郎も私も、一睡もしないまま朝を迎えましたが、この日ほど、早く朝が来てほしいと思ったことはありません。
寝たきりになって気を付けた事
寝たきりになると、排便、排尿の時には必ずと言っていいほど汚れます。そのたびに、ウェットティッシュや水のいらないシャンプーで拭き、清潔を保つことを心掛けました。
小太郎は、獣医さんからお尻周りの毛をカットしてもらいましたが、しっぽも汚れるので、しっぽを根元から包帯で巻いていました。
寝たきりの場合、床ずれにならないように、2~3時間置きに寝返りをさせた方がいいと言われていますが、骨折のため、寝返りをさせてあげる事が出来ません。
それでも2~3時間置きに、体の下にそっと手を入れて、体の下の通気を心掛けていました。
小太郎は、骨折してから一度も水を欲しがらず、飲んでいない状態でしたので、暖房で部屋の空気が乾燥しないように、加湿器を付けたり、窓を開け、空気の入れ換えをするようにしました。
今、思えば、寝たきりという状況で、小太郎のためにできることを必死に探していたように思います。