ペットのしつけと管理

突然の災害は、人と同じようにペットにも大きなストレスがかかります。

様々な人が共同生活を送る避難所での生活となれば、さらにストレスが増して、ペットが体調を崩したり、免疫力が低下することも考えられます。

少しでもストレスを減らせるように、また、他の避難者への迷惑にならないためにも、日頃から災害に備えたしつけや健康管理をしておこうと思います。

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ペットのしつけ

しつけをしておく事は、ペットとの「同行避難」をすみやかに行える他、避難所での生活の中で、他人への迷惑を防止することにも繋がります。

基本的なしつけ

「待て」「おいで」「お座り」「伏せ」などの基本的なしつけの中でも、「待て」と「おいで」は特に重要です。

交通事故や逸走防止、災害時などにも役立ちます。

ケージの中に嫌がらずに入るようにしておく。

日頃からケージの中でおとなしくできるように慣らしておけば、避難所など初めての場所でも、ケージが慣れた居場所となりストレスの軽減に繋がります。

しかし、病院を嫌がる場合、通院用のケージやキャリーバッグに対して、悪い印象を持っている可能性があります。

そのような場合、別のケージやキャリーバッグを準備しておいた方がいいかもしれませんね。

むやみに吠えないようにしておく。

避難所では、吠えて迷惑になっている犬をそのままにすることはできません。

しかし、ワンちゃんから側すると、その行為は無駄吠えではなく、ちゃんと意味があります。

体調不良を訴えている場合もあるので、日頃から何に対して吠えているかを観察し、その原因に合わせて対策を考えておくことが大切です。

人や動物に慣らしておく。

他人や動物になれておくと、人もペットも避難生活のストレスが減り、預ける事になったり、迷子になって保護された場合でも対応しやすくなります。

様々な音や物に慣らしておく。

災害時や避難所など、いつもと違う音や物に囲まれることはペットにとっても大きなストレスとなります。

日頃から様々な環境に慣らしておく事で、環境の変化によるストレスを軽減させることができます。

体のどこでもさわれるようにしておく。

飼い主からさわられる事に関しては、日頃のスキンシップの中で自然と慣れていきますが、飼い主以外の人にさわられるのに抵抗があるペットもいます。

飼い主以外の人にさわられても大丈夫なようにしておく事は、災害時の健康チェックや応急処置、病院での診察にも役立ちます。

決められた場所での排泄

避難所での生活で、決められた場所で排泄ができる事で、他人への迷惑を防止はもちろん、ペットのストレス軽減にも繋がります。

ペットの管理

日頃から飼い主の責任として、健康状態の把握や感染症対策など、ペットの管理をきちんとしておく事は当然の事です。

飼い主がきちんと管理の責任を果たしている事がペットの災害対策に繋がります。

避妊・去勢手術を行う。

多くのペットと一緒に生活する避難所において、避妊・去勢手術をしておく事は、繁殖のための争いやストレスを軽減する事に繋がります。

また、マーキングなど問題行動の防止、感染症の防止、無駄吠え等の問題行動の抑制などの効果もあります。

避妊・去勢手術を行っていない犬や猫が、災害時に飼い主とはぐれ、放浪状態で繁殖した場合、野良犬、野良猫がが増える事になります。

頭数を考える。

災害時、「同行避難」できる頭数は限られてきます。複数飼っている場合、家族だけでの「同行避難」は難しいかもしれません。

近所の方や飼い主仲間などにお願いするなど、対策を考えておくことが重要となります。

これからペットを迎える場合は、災害が起こった時の事を頭に置いて、迎える頭数を決めましょう。

大きさや健康状態

大型犬や病気のペット、自力で動けない高齢ペットを飼っている場合は、「同行避難」の移動手段を考えておかなければなりません。

カートや補助具など、ペットの大きさや状態に合ったものを準備して、お散歩ついでに避難訓練をしておくのもいいかもしれません。

また、家族以外にも、近所の方や飼い主仲間などにお願いしておくなど、移動などを手伝ってくれる人を探しておくと安心です。

猫は室内で飼育する。

ネコちゃんが外にいる時に災害が起きた場合、呼び戻すことが難しく「同行避難」ができません。また、放し飼いの場合、災害時に行方不明になることが多いと言います。

ペットの迷子防止対策

ネコちゃんを室内で飼うことは、日常での健康と安全を守ると同時に、災害への重要な備えとなります。

感染症対策

狂犬病予防接種と各種ワクチン接種を行う。
犬フィラリア症・ノミやダニなど外部寄生虫の予防、駆除
ブラッシングで抜け毛を取ったり、シャンプーやトリミングで清潔に保つ。


まとめ

「同行避難」をしようとしても、ペットも突然の災害にパニックになり、いつもと違う行動を取る可能性があります。

また、自治体側がペットとの同行避難者の受け入れ体制を整えていたとしても、ペットの飼育に関する正しい知識やしつけが十分でない場合、「同行避難」や避難所での飼育が難しくなってきます。

しかし、災害に備えるためのしつけや管理は特別なことではなく、飼い主として日頃からのしつけを行っていれば難しいことではないように思います。

飼い主としての責任を考え、きちんとしつけや管理をしておく事が、災害に備える第一歩となり、災害時にペットの命を守る事に繋がります。

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