ここ数年、毎年と言っていいほど日本のどこかで大きな災害が起きています。地震、集中豪雨、台風、土砂崩れ、噴火など、災害に伴う避難も考えておかなければなりません。
小太郎を飼い始めた十七年前、毎年起こるかもしれない災害というのは、私の中では台風だけだったように思います。
私は避難をしたことはありませんが、もし今小太郎が生きていて、一緒に避難するとしたら・・・そう考えるとなんの知識もなく、なんとなくわかるのは「同行避難」くらいです。
今はペットはいませんが、また一緒に暮らしたいと思っています。次に迎えるまでに、防災や災害時の行動についてきちんと学んでおこうと思います。
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「同行避難」とは
災害時、ペットと一緒に避難所まで同行して避難をすることを言います。
避難行動を示す言葉であり、避難所での人とペットの同居を意味するものではありません。
また、自宅にペットを残したまま避難したり、放して逃がしたりするのは絶対にやめましょう。
環境省「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン【平成25年6月発行】」では、災害が起こった時、飼い主はペットと「同行避難」することが基本であるとされています。
なぜ、「同行避難」することが基本とされているのか?
「同行避難」することが基本とされている理由には、動物愛護以外にも様々な理由があるようです。
放置した犬が野良犬となり、人への危害をもたらす恐れ。
避妊・去勢がされていない場合、繁殖により、住民の安全や公衆衛生上の環境が悪化するおそれ。
災害時、飼い主と離れ離れになってしまった動物を保護することは、多くの労力と時間を要する。
置いてきたペットが、負傷、衰弱、死亡する恐れ。
「同行避難」ができなかった場合
災害発生時、外出中でペットと離れた場所にいた場合、自分の被災状況や自宅までの距離などを踏まえた上で、ペットを避難させることが可能かどうかの判断は飼い主が行うことになっています。
やむを得ずペットを自宅に残したまま避難した場合、自治体の動物担当部署に相談し、対応策を考えましょう。
また、このような事態を想定して飼育場所に防災対策をしておく事が大切です。
「同伴避難」とは
「同行避難」と似た言葉で「同伴避難」と言うものがあります。
「同行避難」が、ペットとともに安全な場所まで避難する行為(避難行動)を示す言葉であるのに対して、「同伴避難」は、被災者が避難所でペットを飼養管理すること(状態)を指す。ただし、同伴避難についても、指定避難所などで飼い主がペットを同室で飼養管理することを意味するものではなく、ペットの飼養環境は避難所等によって異なることに留意が必要である。
出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」5ページ
「同伴避難」で検索してみると、ペットと同室で避難生活ができるようなニュアンスで書かれているサイトもあります。
しかし、「人とペットの災害対策ガイドライン」に書いてある通りに解釈すると、次のようになると思います。
同行避難後、避難所において、被災者がペットを飼養管理する状態。
同室で一緒に生活できるという事ではなく、その環境は避難所等によって異なる。
住んでいる地域の避難のあり方を調べておく。
災害が起こった時、飼い主はペットと「同行避難」することが基本であるとされています。
しかし、その一方で、環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」には、次のようにも書かれています。
自治体によっては、堅牢なマンションなどでの在宅避難を推奨しているところもあるので、あらかじめ、それぞれの自治体における避難のあり方を確認しておくことも必要になる。
出典:環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」7ページ
私が住んでいる市の防災ガイドで、ペットとの「同行避難」について調べてみましたが全く記載されていません。
次に、福岡県の「災害時ペット救護マニュアル」を見てみると、「同行避難」をすることが必要だと書いてありました。
ここからは、「同行避難」をする事を前提に進めていきたいと思います。
飼い主が備えておくべきこと
災害が起こった時のために、飼い主には日頃から備えをしておく事が求められます。
家庭の防災対策
家庭での備蓄
ペットの防災対策
ペットのしつけと管理
ペットの迷子防止対策
避難所や避難ルートの確認
ペットの一時預け先の検討
ペット「同行避難」訓練への参加など
飼い主自身の意識と日頃からの備えが、避難所でのペットをめぐるトラブルや問題を最小化させる第一歩になります。
まとめ
災害時、飼い主はペットと「同行避難」することが基本とされ、飼い主には日頃から災害に対する備えをしておく事が求められます。
ペットとの「同行避難」の後、ペットのお世話を行うのは飼い主です。避難所の環境によりペットの管理場所は異なることを理解しておきましょう。
また、すべての避難所が「同行避難」できるという事ではないため、住んでいる地域の避難所が、ペットとの「同行避難」が可能なのかを確認しておくことが大切です。
言葉を話せないペットと共に避難をすることはきっと大変ですよね。
でも、ペットを守れるのは飼い主だけだと言う事を心に刻んで、備えをしていこうと思います。