災害が起きた時、必ずしも飼い主がペットと一緒にいるとは限りません。また、やむを得ずペットを残して避難したり、ペットとはぐれてしまう場合もあるかもしれません。
ペットが迷子になり、後に保護されたとしても、所有者がわからない状態だと飼い主の手元に戻ることが困難になります。
そのような状況にならないためにも、災害に備えた迷子防止対策をしておこうと思います。
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迷子にならないための対策
迷子になった時、すぐに飼い主のもとに戻れるよう、飼い主を明確にする対策をしておくことも、飼い主としての責任の一つとなります。
首輪や迷子札
飼い主の名前や連絡先などが特定できない首輪のみの装着は、対策としては不十分です。首輪に迷子札を付けておきましょう。
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ネコちゃんの場合、首輪は引っ掛かりを防止するために、力が加わると外れるタイプを装着しておくことが推奨されています。
鑑札や狂犬病予防注射済票
ワンちゃんの場合、迷子札と一緒に、首輪に鑑札と狂犬病予防注射済票を付けておきましょう。
犬の鑑札と狂犬病予防注射済票の装着は、狂犬病予防法で飼い主に義務づけられています。
マイクロチップ
迷子札、鑑札や狂犬病予防注射済票を首輪に装着していたとしても、外れる可能性もあります。所有者不明とならないためにも、マイクロチップ装着が強く推奨されています。
過去の災害では、次のような事例があります。
迷子になっている間に痩せて首輪が取れてしまった。
マイクロチップを装着していたものの、AIPOへの登録がされていなかったために飼い主が判明しなかった。
首輪や迷子札などが取れてしまった場合を考え、確実な身元証明が可能なマイクロチップを装着して、二重の対策を取っておくと安心です。
しかし、飼い主としては、装着する際に痛みはないのか気になりますよね。環境省ホームページによると、痛みは普通の注射と同じくらいだと言われているそうです。
詳しくは、環境省「マイクロチップをいれていますか?」に書かれています。
過去の事例
過去の事例では、迷子になって保護されたワンちゃんの中で、所有者がわかるものを装着していた場合、ほぼ飼い主さんが判明しています。
出典:環境省「熊本地震における被災動物対応記録集」36ページ
しかし、表を見るとわかるように、迷子札、鑑札や狂犬病予防注射済票、マイクロチップ、いずれにしても装着数は少数となっています。ネコちゃんに関してはゼロです。
上記の記録集の中で、課題として挙げられていたのが、迷子札装着の徹底でした。
連絡先を記載した迷子札の装着は、保護された時点で飼い主へ連絡される可能性が高いため、有効と考えられているようです。
鑑札や狂犬病予防注射済票、マイクロチップの場合、関係機関等に問合わせをする必要があり、災害時すぐに飼い主へ連絡ができたのは、連絡先が示されている迷子札だったという訳です。
ペットとはぐれた場合
万が一、ペットとはぐれた場合には、ペットについての情報や避難時のペットの状況について、自治体の動物担当部署や警察に届けましょう。
また、探してもらえる場合、備蓄品で用意した「飼い主やペットの情報を記録した手帳」のコピー、ペットの写真が役に立つと思われるので、万が一を想定して数枚用意しておこうと思います。
定期的な点検
首輪、鎖、迷子札などの装着物は、状況により外れてしまうこともあります。
うちの小太郎は、外飼いだったのでワイヤーで繋いでいましたが、使用日数が経つとワイヤーを囲っているビニール部分が擦れてきて、結果、ワイヤーが切れかかったことがありました。
室内飼いのワンちゃんやネコちゃんも、地震でパニックになり開いた扉や倒壊した壁の隙間から逃げ出す可能性もあります。
外飼いはもちろん、室内飼いでもきちんと首輪や迷子札などを装着し、定期的に首輪、鎖、迷子札、鑑札や狂犬病予防注射済票を点検をすることを心掛けましょう。
まとめ
災害はいつ起こるかわかりません。きちんとペットのしつけと管理をしていたとしても、実際に地震が起きたら、ワンちゃんもネコちゃんもパニックを起こすかもしれません。
日頃から災害を意識した迷子防止対策をしておくことが、災害時のペット迷子を減らすことに繋がります。
首輪や迷子札の装着
鑑札や狂犬病予防注射済票
マイクロチップ
首輪、鎖、迷子札などの定期点検
ペットが迷子になった時のことを考えて、しっかりと対策をしておけば、たとえ離れても、見つかる可能性は高いと言えます。